予防医療
■予防接種
ワンちゃんやネコちゃんにもワクチンで予防できる感染症があります。感染・発症してしまうと重篤な症状を起こし、死亡してしまうこともある病気をワクチン接種により未然に防ぐことができます。
ワクチン接種の際には、一般的な診察を行い、健康状態を確認した上で注射を行っています。
当院では、ワクチン接種後に体調変化があった場合に対応するため、午前中の接種をご提案しております。ワクチン接種後、1時間程度は様子を確認していただける日のご来院をお願いします。
当院では、以下のワクチンを準備しております。
ワンちゃん:6種混合ワクチン、8種混合ワクチン、狂犬病ワクチン
ネコちゃん:3種混合ワクチン、5種混合ワクチン
接種するワクチンの種類は、ご家族のご希望やワンちゃん・ネコちゃんの生活のスタイルをお聞きして決めています。診察の際にご相談いただくことも可能です。効果の違いなど気軽にご質問下さい。
※狂犬病ワクチンについて
狂犬病予防法という法律で、『飼い犬登録を行い、年に一回、狂犬病ワクチンの接種を受けさせ、注射済票の交付を受けること』が、飼い主様に義務付けられています。
狂犬病ワクチン接種は、集合注射や動物病院での接種が可能です。
広島市に飼い犬登録しているワンちゃんは、当院で注射済票の交付が可能です。
広島市以外に登録しているワンちゃんには、注射証明書を発行いたします。行政上の手続きはご家族でしていただく必要があります。
■寄生虫予防薬
・フィラリア症(犬糸状虫症)の予防
フィラリア症は、蚊に刺された際に、体内に入ってきた寄生虫(フィラリア)が寄生することで起こります。侵入した寄生虫が心臓や肺の血管に住みつくことで、全身に様々な障害を引き起こし、場合によっては死んでしまうこともある病気です。
犬の病気のイメージが強い寄生虫症ですが、ネコちゃんでも感染が起こります。完全室内飼育のネコちゃんにも感染のリスクがあります。突然死の原因となることもありますので、ネコちゃんにもフィラリア症予防を考えてみてあげてください。
当院では、5月から12月までの期間、月に1度の投薬を行うことをオススメしています。
薬の性質上、お薬の開始が遅れたり、途中で忘れてしまったりすると、効果が不十分になる場合があります。(フィラリア症予防の注射は1年に1回の注射で大丈夫です)
・ノミやマダニの予防
ノミやマダニが寄生すると、かゆみが出るだけでなく、様々な感染症の原因となる場合があります。
これらの感染症の中には、人の病気の原因となるものも含まれています。ライム病や日本紅斑熱などに加え、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)という病気の報告が増えています。
SFTSは、マダニにより媒介されるウイルスによる感染症で、犬や猫だけでなく人も感染します。日本でも人の死亡例が報告されています。死亡率が高いとされており、日本での人の致命率は約20%、犬では約30%、猫では約60-70%との報告があります。また、マダニを介した感染だけでなく、発症動物からご家族や動物病院スタッフへの感染が疑われているケースもあります。
当院では、スポット剤や内服薬での予防を実施しております。1ヵ月に1回のお薬や3ヵ月に1回のお薬など、投与間隔が違うお薬もありますので、それぞれにあったお薬を選んでいただくことが出来ます。ご相談下さい。